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【元葬儀ディレクターが解説】葬儀の食事は必要?返礼品とのバランスで後悔しない選択を!

葬儀・香典マナー

葬儀で意外と悩むのが「食事を出すべきかどうか?」という問題です。通夜振る舞いや精進落としの提供は、慣習や気遣いとして大切にされる一方、費用負担や準備の手間を考えると迷う方も少なくありません。

この記事では、葬祭業で10年現場に立っていた筆者が、「食事」と「返礼品(香典返し)」のバランスについて、後悔のない判断ができるよう実体験とともにアドバイスします。

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通夜振る舞い・精進落としとは?

通夜振る舞い:通夜後に参列者に提供する軽食。地域や宗教宗派によって形式はさまざま。

精進落とし(お斎):葬儀・告別式後に行う食事。おもに僧侶や親族に対する“おもてなし”の意味を持つ。

出立ち料理:故人を火葬場へ送り出す直前、霊柩車が出る前に行う簡易な食事やお茶出し。地域差はありますが、関東・東海地方を中心に根付いており、家族・近親者への気遣いを込めた小さな儀式です。移動前の緊張を和らげる効果もあります。

いずれも「感謝の気持ちを形にする」儀礼の一部です。

こんな場合は食事を出したほうが良い

  • 地域的に通夜振る舞い・精進落とし・出立ち料理を行うのが“常識”とされている
  • 遠方から親族や僧侶が参列する予定がある
  • 家族や親族の希望で“きちんと見送りたい”意向が強い

このような場合は、最低限の形式ででも食事を用意しておく方が、トラブルや不満を回避できます。

出さなくてもよい/簡略化できるケース

  • 家族葬や直葬など、少人数・簡素な葬儀スタイル
  • 事前に「今回は食事の提供はありません」と説明できている
  • 感染症対策や体調を考慮して会食を避けたい

こういった場合、お持ち帰りのお弁当や返礼品の内容を手厚くすることで代替可能です。

食事と返礼品、どうバランスを取る?

通夜振る舞いや精進落とし、出立ち料理を控える代わりに、返礼品を充実させるケースも増えています。

【返礼品を重視する場合】

  • 飲食の場を省略しても、「丁寧なお返し」で感謝を伝えることができる
  • 税制上、返礼品は非課税対象なので実質的な負担軽減になることも
  • 遠方参列者や高齢者にも「持ち帰れるもの」の方が喜ばれる

【両立する場合】

  • 通夜振る舞いは簡易的なおにぎりセット程度、精進落としは親族中心の会食
  • 出立ち料理は簡単なお茶と菓子のみ
  • 一般会葬者には返礼品のみ渡す

料金イメージと注意点

項目単価(目安)備考
通夜振るまい1,500〜3,000円/人軽食〜弁当形式。人数により変動
精進落とし3,000〜5,000円/人会席形式が主流。僧侶・親族中心に
出立ち料理500〜1,000円/人茶菓子・おにぎり等。形式的な意味合いも
返礼品2,000〜5,000円/個香典金額や地域性により調整
  • 数量の読み違いに注意(特に料理はキャンセル不可な場合が多い)
  • 葬儀社や式場により「持ち込みNG」「セットプラン限定」の場合あり

現場からのアドバイス

食事と返礼品は、どちらも「感謝を形にする手段」です。
無理に両方を完璧にしようとせず、状況に応じた“ちょうどいい”バランスを探してみてください。
葬儀社の言いなりではなく、自分たちの意向や事情をしっかり伝えることが、納得のいく葬儀に繋がります。

「香典返し」って何をどう選ぶ?──贈り方のマナーと心遣い

葬儀が終わったあと、もう一つ悩むのが「香典返し」。

「即日返しってなに?」「後日返しでも大丈夫?」「どんな品物がいいの?」といった疑問を持たれる方も多いはず。

「いつまでに渡すの?」「金額の目安は?」「カタログギフトでもいいの?」など、悩む方が多いポイントのひとつです。次回は、元葬儀屋の経験をもとに、香典返しの基本と選び方のコツをわかりやすくご紹介します。

「もらった人が気持ちよく受け取れる」そんな香典返しを、一緒に考えてみましょう。

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